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認知療法学会ワークショップ - 2007.10.25 Thu

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先日は認知療法学会のワークショップに品川までいってきました。
遊佐安一郎先生の「Helping Skills」に関するものと大野裕先生の「うつ病の認知療、主にコラム法」に関するワークショップに参加しました。

最近、語りたい事がたくさんあるので、ここにつらつらと書いてみようと思います。

いろいろ勉強になることは多かったのですが、一番面白かったのは遊佐先生のぽろっと言った一言でした。
これは、ワークショップの本筋からは少し外れるような話かもしれませんが、
「理論の中で強く主張されている事と、実際のセラピーで起こっている事は少し違いやズレのようなものがあるかもしれない。」というような話をされていました。

”共感する事が大切だ”とうたっているロジャース派の先生方が、
意外と生徒に対して、共感どころか厳しい態度をとっていたり、
もともとは、ねずみの実験から始まった、理論的にはどこか動物的というか、機械的に人を見るような行動療法の先生方が、
人の話を聴く時には、非常に共感的で、友好的であったりする、

というような遊佐先生本人の経験をあげていました。

認知行動療法というと、
「認知・気分・感情・行動に焦点をあてて、認知や行動の有り方を修正して、問題を対処したり、気分の改善をはかる」といったような、基本的なモデルばかりが強調されているが、

実はそのモデルにいたるまでに、
クライアントとセラピストが確固とした、信頼関係や治療同盟を持っていることや、セラピストが暖かさや共感性、思いやり、誠実さ、配慮、などをいったものをしっかりと持っているという事実が、
少し軽視、もしくは無意識化されているのではないかと言うような話でした。

そして、そのような、ほんとにセラピーの基礎となるような対人援助に必要な技術をヘルピングスキルと呼んで勉強してみましょうというようなお話でした。

「理論の中で強く主張されている事と、実際のセラピーで起こっている事は少し違いやズレのようなものがあるかもしれない。」という所は、やはり私は興味深く感じます。
こないだ、学習療法の事を、こちらで少し書きました。
学習療法に関しても、同じ事が言えるような気がします。
理論的に強く言っている、「脳を鍛えれば、認知症が良くなる」と、強く主張している高次脳機能の点よりも、
実際にセラピーの場面で起こっている、学習者が学習療法に生きがいを感じ、それによって、その人の生活全般に変容していく、とか、学習療法というもので、施設のスタッフ全員が一丸となって、セラピーやケアに前向きに取り組むようになるといった、モチベーションの点の方が、
実際にセラピーがうまくいくのに、必要な因子なのではないかと感じられる所と関係しているように思うのです。

そのようなことを考えると、実際うまくいくセラピーと言うのは、背景にある理論がどうであれ、
①クライアントとセラピストが良好な関係が取れている。

②クライアントがセラピーの意味や重要性を十分に理解、または感じられている。

③チーム医療がうまくいっている。(ここでいうチームとは家族や患者同士のつながりも含む。)

④そのセラピーによって、クライントの生活に良い変化が見られる。

といったような諸条件がそろえば、どのような理論のセラピーであっても大概はうまくいくのではないかとなどと考えてしまいました。

どのような理論やセラピーを使おうかと考える事や、一つの理論を一生懸命習得しようと努力する事も必要ですが、

セラピーをうまく行おうと思ったら、どのようにしたら上記の①~④の条件がそろうのかというような事を考える事も非常に大切なのではないかと、考えました。

そのような事を思うと、ヘルピングスキルという理論は上記の①~④を確立するのに非常に有効なものなのかもな~というような事を感じ、昨日は品川を後にしたのでした。

● COMMENT ●

遅いコメントですいません。

 またまたこれは面白いですねぇ・・

 「傾聴」が主なロジャース派の人よりも、認知行動の方の方が、共感的、友好とは

 傾聴それ自体をテーマとするより他のことをテーマとしながら生まれてくる傾聴の方がより友好であったり、こういうことを考えるとまさに作業療法の狙いとする「周辺」に対する影響ではないかと思います。

 しかしただ「やりゃいい」とうものではないので①~④のようなことを配慮しなければならないでしょうねぇ

 なかなかここら辺まで手が伸ばせないのでとても参考になります。

コメントありがとうございます。
そうですね。私は最近、「理論とそれを使う事で起こっている現象は微妙に違う」というのを考えております。
おっしゃる通り、それこそ、OTの狙いとする,「周辺」に対する影響と関係しているのでしょうね。

①~④の重要性に関しては、疾患や病期によっても違うと思います。
ただ維持期に近づけば近づくほど、個々の疾患に対する寛解理論よりも、①~④の条件のほうが、リハや治療の効果に関わってくるのでは、ないでしょうかと思います。

つまり、何が言いたいかと申しますと、「セラピーの時間に対して、セラピーをしていない一日の他の生活の時間というのはあまりも、長い」ということです。

精神科OTなら2時間、身体リハなら20分というのが、
だいたいの相場なのでしょうが、その時間は、人間の他の活動をしている時間(精神科ならば22時間、身体リハなら23時間40分)と比べると、あまりにも短いのではないかという事なのです。

ですので、その短い時間でのセラピー中で、用いる理論を、あれだこれだと使ってもさほど違いはないのではないかと思うのです。

それより、患者さんにとって、セラピーの意味が変わる事のほうが重要なのではないかと思います。
患者さんにとってセラピーの意味が変わり、それにより、患者さんにとっての生きる意味が少しずつ変わり、患者さんの生活全体が変わるような、変化が起こっていく、
そのことこそがよいセラピーなのではないかと、思います。

たかだか、20分なり2時間なりの短いセラピーの時間ですが,それによって、患者さんの生活全般が変わるようなセラピーこそが、効果のあるセラピーなのではないか、と思うという事です。

だからこそ、患者さんにとってセラピー以外の時間が変わりそうな、セラピーは何か?生きる目的変わりそうなものは何か?
と考え、患者さんにあわせて、セラピストが使える理論なり、アクティビティを用いていけばいいのではないか、と考えました。

マリーライリーは,「ひとは心と意志に賦活されて両手を使うとき、それによって自身を健康にすることができる」といい、
「作業療法は,20世紀医療の偉大な観念の1つになり得る」という事を言っていますが、
今いったような、セラピーに対するモチベーションこそが、セラピーの有効性にもっとも関連する事項だと言うような事が、
もっとはっきりすれば,ライリーがいうとおり、作業療法は20世紀医療の偉大な観念の1つになるんではないかと、そんなことを思う今日この頃です。



熱いお返事ありがとうございます。

>患者さんにとってセラピーの意味が変わり、それにより、患者さんにとっての生きる意味が少しずつ変わり、患者さんの生活全体が変わるような、変化が起こっていく、
そのことこそがよいセラピーなのではないかと、思います。

 その通りだと思います。

 CBTの本を読んで、セルフCBTというのがあるのを知って、セルフOTの可能性を考えました。

 セラピストが秘密のブラックボックスから出してきたものを、何故かはわからないけど練習してください、結果としてはよくなりますから・・・・ではやはりお粗末な気がします。

 よくリハビリテーションのレトリックで「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」とありますが、自分自身も含めてですが、実は魚を与えようとしているのではと思います。

 そういう意味で、最近の私の野望はADL訓練を

 #1考え方を教えて、クライエント自身で考えてもらう
 #2身体制御の要素が強いものについてはピラティスのような   自分で修練してもらうメソッドを中心に行ってもらう。

 #1は現在は実践中ですが、#2はセラピストのハンドリング主体のアプローチからより主体的な「からだ」づくりを作業療法でもできないか考え中でございます。

コメントありがとうございます。
なるほど、面白いですね。
認知行動療法は基本は一人でできるようになることが最終目標だといわれてます。
セルフOTというのは、認知行動療法でいう所のホームワークや汎化の考え方に近い感じもしますね。
まさにそのようなセルフOTという考え方は、対象者の生活が変わるようなアプローチですし、リハビリの介入がその時間だけにとどまらず、その他の生活時間にも影響を及ぼしているようで、効果的な考え方のように思います。

リハビリというは、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」と言われますよね。確かにその通りだと思います。

だけど、最近思うのは、「魚を与える事でその人の生活が変容するならば、それはそれでよいのではないか」と思う時もあります。
セラピーそのものが自己目的化していると批判をうけるような考え方だと思いますが、
セラピーによって「つまらなかった人生」が「少し面白いと思える人生」になるのであれば、それはそれでも良いのではないかな
と思うのです。
ただただ「魚を与えるような」セラピーになってしまっても、それでもよい時もあるのではないでしょうか。

OTというのは、こちらが狙った効果以上の物が、狙った所とは違った周辺からの効果が得られる事が醍醐味であったりします。
ただ対象者にとって「楽しければいいのではないか」と提供した物が、その方にとって、
OTが想像した以上の効果が出たり、対象者にとってOTが想像した以上の意味を持つ、場合もあるのではないでしょうか。
こういうものは、本人の病期にもよるでしょうし、それはもはやリハビリテーションとはいえないのかもしれませんが、
なんだか、そんなことも思います。「リハビリ」という言葉にこだわりすぎると、
人間らしい介入ができなくなることもあるかもしれないなあと思う今日この頃です


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Author:ぱきら (杉長彬)
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